SESはやめとけと言われる理由と向いている人の特徴について解説

就職・転職

ITエンジニアとして働く企業の選択肢の1つとして「SES」という道があります。
私自身はSESを提供する企業の社員ではありませんが、ビジネスパートナーとしてSESの方と仕事をして交友を深めていく中で、特徴や働く人の本音を聞いてきました。

今回はそんな情報を業界未経験だけどITエンジニアを目指してみようと思う方、SESエンジニアを目指してみようと思っている方向けに、巷でよく叫ばれている
『SESはやめとけ!!』という言葉の裏に隠されている事実やメリットや向いている人の特徴に迫っていきます。

SESとは?

概要

SESはSystem Engineering Serviceの略で簡潔に説明すると、システム開発・保守・運用を行っている企業のプロジェクトに必要な人材を派遣するというサービスのことです。

つまり、SESはサービス名称なのです。
よくSESを職種と混同して使う方がいますが、厳密に言うと意味合いが違うんですね。
また、SESを提供する会社がSES企業と呼ばれています。

SESに所属する人材は持っているスキルも様々のため、まず個人のスキルに見合った単価を設定します。
お客さんとなる企業と決まった期間(だいたい1~3か月)での契約をして、契約期間はお客さんの現場で仕事をします。
基本、勤務形態はお客さん先に合わせる形となります。

やめとけと言われる理由

まずは、SESはやめておけと言われる理由について3つの内容を説明します。

教育制度が充実していない

SIerなどのIT企業では中途採用の場合でも教育担当がつきOJTをしながら業務スキルを身についけていくのが一般的です。
それに対し、SESの場合は入社してほとんど研修期間がないまま派遣に出されるため、個人で仕事を覚えたり必要な知識を身につけたりする必要があります。
派遣先にいる人間が自分一人しかいない場合は気軽に頼る人がおらず、仕事を覚えるのに苦労することがあります。

高度なスキルを要求される

営業担当は利益をあげるためにエンジニアのスキルや経験をお客さんにアピールをするのですが…。
その際、より高単価で雇ってもらうためにエンジニアのスキルを盛って説明をしてしまい、契約が成立していざ現場に向かったら自身ができる範囲外の仕事をさせられるという事をよく聞きます。
『Excel VBAを扱ったことがあり一からプログラムを組むことができます。』という紹介を受けて雇ったエンジニアにVBAの作成を依頼したら実は軽微な修正しかできないレベルだった、という経験を私自身もお客さんの立場としてしたことがあります。
SESに限らず人材派遣系の企業あるあるですね。
お客さん側もお金を払って雇っているわけですから、出来ると提示された条件のことはやってくれよというスタンスでくるのでエンジニアはメンタル的にきついようです。

Excel VBAとは?

Excelで人間が手動で行っている操作をコンピュータ自身で自動的に動作させるためのプログラムのこと。

人間関係を構築するのがつらい

上述した通り、派遣先では自社の人間が自分一人という場合が少なくありません。
そうなると、お客さんの現場のメンバーと一から人間関係を構築しなければならないのです。
ようやく慣れたと思ったら、契約期間が終了し、次の現場でも人間関係の構築からスタートさせないといけません。
コミュニケーションを取るのにストレスを強く感じてしまう人や、人間関係の構築に時間がかかる人にとってはかなりつらいでしょう。

SESになるメリット

やめておけと言われるSESですが、実はメリットもあります。
その中の代表的な3つの内容について解説します。

大手企業で働ける可能性がある

SESは他のSIer企業に比べて、現場が変わる頻度が多く様々な企業で働く機会が与えられるため大手企業で働ける可能性があります。
大手企業で働くことは自分の市場価値を高めることにも有効ですし、自身のスキルアップにもつながるでしょう。
SESとして働くならこのメリットを享受しない手はありませんね。

頑張り次第で給料アップがしやすい

SIer企業はチーム単位、部門単位での業績が個人の評価に大きく影響を与えるため、自身がどれだけ頑張ったところで給料を上げることは難しい傾向にあります。
一方、SESでは個人の成果が評価につながるため、スキルアップをして自身が高単価人材となることでおのずと個人の評価が高くなり給料にも反映されるという流れです。

それでも結局会社全体の業績が反映される面もあるので、フリーランスの方が給料アップを狙いやすいという事実はあるのですが…
フリーランスエンジニアについて気になる方はぜひこちらの記事もご覧ください。

 

労働時間が安定する

お客さんとの契約の際に、働ける時間をきっちり事前に決めるため労働時間が安定するということもSESのいいところになります。
基本的には月ごとに働時間の上限下限値を決めておき、その範囲内で日々の残業時間をコントロールしていくので安定した稼働がしやすくなるのです。

SESに向いている人の特徴

自己学習に取り組める人

「個人のスキル=自身の評価」になりやすいため、仕事に必要な知識を取得するために勉強に取り組める人はSESに向いています。
うまく時間管理を行って、休日や平日の空き時間などを使いコツコツと勉強できる人はSESになっても活躍できる人です。

人間関係で悩むことが少ない人

働く環境の変化に応じて人間関係も大きく変わっていくのが特徴ですので、その変化を楽しめる人はSES向きです。
また、いい意味で相手に干渉しないタイプだがそつなく人間関係を構築できる人も適性があると言えるでしょう。

コミュニケーション能力がある人

SESは自身を取り巻く環境において様々な立場の人とコミュニケーションを取らないといけません。
自信をお客さんに売り込んでくれる営業さんとのすり合わせや、派遣先の現場のエンジニア、派遣先のさらにお客さん…。
各々の立場で考え方が異なる部分があるため、自分の思いを正確に伝え、相手の発言から意図していることは何かというのを正確にとらえられるというコミュニケーション能力が必要になります。
コミュニケーション能力にたけていれば、各方面との調整がうまくいき自分の仕事の成果、評価があがりやすくなることは間違いないです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
SESはやめておけと言われる理由については上記で解説した通り、適性のありなしの差が大きいことが起因してくるのです。
実際に自身の性格や考え方に合わず、きつくなってやめてしまった人を見てきています。
かといってSESがだめな企業だ!というつもりは全くありません。
興味がある人も、今回解説した内容や下調べをきちんと行いギャップができるだけ少なくなるような対策をしていってくださいね!

いけやん

いけやん

現役システムエンジニアのいけやんです。 駆け出しシステムエンジニアやIT業界に転職を考えている方のために有力な情報発信をしていきます!

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