文系あがりのSEは本当にきついのか?【現場の声をもとに理由を解説】

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文系あがりがSEになるのはきついと思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。実は文系には文系ならではの強みがあり、現在では多くの文系出身SEが活躍しています。本記事では文系あがりの強みと、なぜきついのかについて現場の声をもとに解説していきます。関連して未経験エンジニアはなぜきついかについて書いている記事もありますので、ぜひそちらも参考にしてみてください!

文系SEの強み3選

文章読解力(作成力)

システムエンジニアは企業や担当システムが大きくなればなるほど、読むべきドキュメントの量が増えてきます。そこで必要なのがITに対する基礎知識と文章読解力です。IT知識はその都度理解していくことで前進できますが、そもそも文章を読むことに慣れていなかったり苦手だったりするといざマニュアルや説明書を読もうとした際にかなり苦労することになります。このような場面では文章読解力にたけた文系出身者が有利といえます。実際に同僚の話を聞いてみても『物を読むという事が割と習慣になっていたから、理系が苦しんでいる文書読解に意外と苦しんでいないかも!』という声が上がっています。実際にどのようなドキュメントを読むのか参考までに以下に例をあげます。

SEが読むドキュメント

 <要件定義書>
お客様とどのようなシステムを構築していくかを取り決めるための文章
<設計書>
お客様と合意した要件定義書をもとにシステムの構成や仕様などを記載した文章

経営スキル (※2022年時点トレンド)

経営スキルについては文系といっても特定の方を指してしまいますが、こちらもSEとして仕事をしていくにあたり大きい武器となります。システムエンジニアは日々パソコンに向かっているわけではなく対顧客とのセッションが仕事の約半分をしめます。少し前まではITサービス提供者(SE)はお客様が求めているものを作ることが最大のミッションでしたが、現在は新たな価値をお客様とともに作り上げることがあるべき姿とされています。そのため経営のスキルを兼ね備えたエンジニアは今後重宝されることは間違いありません。

コミュニケーション力

システム開発および保守運用における業務は、基本的にチーム単位で推進していきます。つまりチーム間でのコミュニケーションが取れているとシステム構築に必要な専門的な情報から各々の仕事の進捗状況が全体に共有され円滑なプロジェクトとなる傾向があります。少し大袈裟な表現になりますが、理屈っぽい理系集団で会話がうまくいっていない時に、ぱっと明るい文系メンバーが投入されることで血の巡りが良くなり仕事が効率化されるという事はよくあります。組み合わせによってはバチバチになることもありますが(笑)、違う考え方を持った人の意見を交えることで成果物がより深い考えで完成されるというのも大きなメリットの1つです。

それでも文系あがりだときつい理由

ロジカルな考え方が求められる

システムエンジニアを含むITエンジニアはいかなる場面でもロジカルな考え方、コミュニケーションが求められます。業務の都合上あいまいな表現は避けて「結論は何か?」「理由」相談ごとの報告であれば「相談相手に何を求めるのか?」を具体的な説明が必要です。このような感情的ではなく少しドライな感覚が文系出身者は苦手と感じる要因になってしまうんですね。もちろん日中ずっと殺伐とした空気感が漂っていると仕事にならないので、感情面にフォーカスした会話をしてチーム間の関係を保つという事は重要ですし、実際に私が経験した現場ではロジカルな会話をする場とフランクな会話の場をきちんと線引きしてコミュニケーションをとるようにしていました。

ITアレルギーを引き起こす

ここで言う「ITアレルギー」とはITにおける専門性が高い用語やプログラミングに対して苦手意識が芽生えてしまい、仕事で自分が知らない用語難しいプログラムに出くわしたときにやる気が喪失してしまうことを指します。こればっかりは成功体験を積み重ねていくこと(もはや慣れ)で徐々に克服していくしかないでしょう。1つの単語にしても複数の要素を調べないとわからない場合が多く、他の業界と比較してもIT業界の仕事はこの「物を調べる」という時間が多いのではないかと思います。私自身も日々わからないことに直面していますが、それを即調べるという動作が習慣化しているかつ新たな知識の取得に喜びを感じられるようになったため苦労はしなくなりました。私の周囲を見渡すと割と慣れるまでに転職をしてしまう人が多く見受けられるので根気強さは必要になるのかもですね。

文系出身SEのキャリアについて

わたし(いけやん)の会社採用状況

企業ごとに、文系理系出身者の比率はあまり正式公表されていないと思いますが、私の会社の直近(2019年~2022年)新卒採用でいうとだいたい4:6(文系:理系)ぐらいが平均値となります。おそらく企業の説明会にて人事担当の方に質問すればどの企業も教えてもらえるので聞いてみてもらえるとよいかもしれません。わたしが就活をしていた2018年あたりでもIT企業における文理の比率は「3:7~5:5」の範囲での回答が多かったと記憶しています。

文系出身者のキャリアパス(例)

システムエンジニアのキャリアパスは大きく「専門知識を極めた専門家」か「プロジェクト管理などを推進するマネージャ」という2択になっていきます。このどちらに進むかは自分の希望や会社の意向、経験に左右されると思いますが、文系出身の方は「プロジェクト管理などを推進するマネージャ」を意識してみるとよいでしょう。もちろん自身の意思をに従うことが一番であると補足したうえで、キャリアパスに迷ったらいったん後者を軸に考えてみればよいのでは?というアドバイスととらえていただければ幸いです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?記事を読んだうえで『偏見が過ぎるだろ!』と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、現役SEとして事実ベースの解説を誠意込めて書きましたのでどうかご安心ください。私が自分の会社の採用担当と会話をする機会があった際も文系出身者の採用数の比率を上げているとおっしゃっていたように、需要が増えていることは間違いありません。もし興味を持たれた方は、本記事以外にもシステムエンジニアってどのような仕事をしているかを説明している記事もありますので読んだうえで、いろんな企業の説明会に参加してみてください!

いけやん

いけやん

現役システムエンジニアのいけやんです。 駆け出しシステムエンジニアやIT業界に転職を考えている方のために有力な情報発信をしていきます!

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