未経験からシステムエンジニアになるのはきつい理由を現役SEが解説

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『IT業界未経験からシステムエンジニアになるのってきついイメージがあるけど本当なの?』

様々な要因からきついと言われている、未経験からのシステムエンジニアという道。
今回の記事を読むことで、なぜきついと言われるのかを網羅的に把握することができ、就活や転職活動に向けての漠然としている不安を解決することができます。

今回は未経験システムエンジニアがきついと言われる理由について1つずつ私の考察を踏まえながら解説していきます。
またそれぞれの理由について、どう乗り切ればよいか事前にできる対策について紹介しようと思います!

システムエンジニアとしての5年以上の業務経験や私の仕事仲間からの意見を盛り込んだリアルな情報を発信しますので、ぜひご覧になってください。

未経験がきつい理由と対策

パソコンの操作が遅く仕事が進まない

きつい理由の解説

未経験者は必ずパソコンの基本操作という壁にぶつかります。
現在では学生時代やIT業界以外でもパソコンを使用する機会は多いのですが、システムエンジニアやIT業界で働く人たちはその専門分野に必要なパソコン操作スキル操作スピードが必要になります。
これらが身についていない状態で働き始めると、タスク処理のスピードが2倍も3倍も他の人よりかかってしまうことになり、仕事が終わらずきついと感じてしまうのです。
初歩的なパソコンスキルとしてどのような要素が必要になるのか、以下に挙げていきます。

必要なパソコン操作スキル
  • タイピングスピード
  • ショートカットキー操作
  • パソコンの基本設定
  • Excel操作

どう乗り切るか

1つの打開策として有効なのが、「仕事ができる人の操作を見て盗む・聞く」ことです。
同じ仕事をしているのに明らかに自分より処理スピードが速い人の手元を見てみると、自分との操作方法に大きな違いを感じると思います。
業務を教えてもらっている時や会議で画面を投影している時の、操作をよく観察してみて真似してみたり、『この操作ってどのキーを打てばできるんですか?』と聞いてみるといいでしょう。
また、自分がパソコン操作が不慣れなことを伝えて実際のオペレーションをしている時に気なるところがあれば指摘をしてもらう事もおすすめです。
(もったいないことに『こうした方がもっと操作早くなるのにな…』と思っていても、気を遣って指摘しない人がたくさんいるんですよね、実は。)

事前にできる対策

基本的なパソコンスキルは繰り返し操作して体に覚え込ませるが一番の有効策ですが、何を学べばいいのかよくわからないという問題がありますね。
自身でいい方法を模索することも重要ですが、手っ取り早く学べるおすすめのサービスや記事がありますので以下に紹介します!

タイピングスピードを上げたい人向け

タイピング練習をゲームで実施できる無料のサービス
ゲーム感覚で楽しみながらタイピング練習できるのでおススメです。
スコアがお金で表現されますが目標はプラスマイナス0円くらいいけば、とりあえず合格と思ってもらえばよいでしょう。
ちなみに私はスコアはこのくらいです↓(同業者と比較するとタイピングは平均的な方です。)

ショートカットキー操作を学びたい人向け

ショートカットキーとはキーボード操作でパソコンの特定作業を行う便利機能になります。
これを覚えておくことでマウス操作で時間がかかっていた作業を効率化していくことができます。

Excel操作を学びたい人向け

システムエンジニアにおける資料作りや表計算にはエクセルを使う企業がほとんどです。
エクセルには関数という複雑な計算処理を簡単に実現する機能やさまざまな表や図、グラフをできる機能を提供されています。
それらを使いこなせるようになると業務効率をグッとあげることができるため、全部の操作ができるようにならなくてもいいものの、どんな機能があるのかを知る必要があります。
(Google検索して調べれば、わかりやすく説明してくれているサイトは何件かヒットします。)

IT用語がわからず会話についていけない

きつい理由の解説

IT業界は専門用語がかなり多、会議などで飛び交う会話についていけないことがきついと感じてしまうことがあります。
私の体験談ですが、新卒入社でとりあえず上司と一緒に会議に参加しても意味が分からない用語だらけで結局何をしゃべっているのか全く分からないことがほとんどでした。
会議後にわからなかった単語をGoogle検索して意味を理解し、議事録を見て何とか会議の概要を把握くらいはできますが、仕事効率が悪くとてもきつい思いをしていた記憶がよみがえります。
またそれだけに飽き足らず、Google検索でもヒットしない会社特有の共通用語みたいなものもあるのでそれを多忙の上司に聞いたりといろいろと面倒くさいんですよね…。

どう乗り切るか

分からない用語をいちいちその場で聞くのは難しいので、まずはわからなかった単語を片っ端からメモして、後で自分で調べる。
それでもわからない場合は、上司や先輩に聞くというのを徹底しましょう。
持論ですが本当に未経験からの方は、打ち合わせの内容云々を深く理解するより、わからない用語や単語をつぶしこんでいくことが優先だと思います。

事前にできる対策

IT業界は専門用語にありふれているため、よく使う言葉は意味をしっかり理解しておく必要があります。
私は新卒未経験でシステムエンジニアになりましたが、専門用語の勉強をしておらず初めのうちは会話の内容を理解するのにかなり苦労していました。
そのため、これから未経験からシステムエンジニアになろうとしている方はITの基礎的な用語がまとめられた本を何か1冊読んで知識武装をしておきましょう。
たくさんの用語が書かれているよりも、以下リンク先の本のように図解で用語の意味を詳しく書かれているものを選ぶと理解がしやすいと思います。

覚えておくべき基礎知識が多い

きつい理由の解説

システムエンジニアはコミュニケーション能力などのヒューマンスキルに加えて、テクニカルスキルが必要になります。
技術的な知識をなにか1つ覚えたら1つ業務ができるようになるわけではなく、複合的な組み合わせができて初めてサービスを考えたりシステム設計をしたりすることが可能になるのです。
言い換えるとシステムエンジニアの仕事は技術の足し算ではなく掛け算なのです。

例えば、システムの開発にA、Bという2つの要素が必要だとします。
Aの知識が10あったとしても、Bの知識が0であれば結果「0」となり成果を生み出すことができないという状況に陥ってしまうのです。

(極端な例ですが…本当にこんなイメージです。)

私が新卒入社でシステムエンジニアになった当時は3~4か月みっちりとITの基礎を積んでから部署配属され、半年のOJT期間を経てきましたが、始めの1年間は基礎知識が定着するまでに時間がかかりかなりきつい思いをいました。

どう乗り切るか

とにかく業務に取り掛かっている以上、基礎知識の不足を補う方法として有効なのが、担当している分野を知ることです。
IT技術はとにかく幅が広く、システムエンジニアとして何十年も働いているのにか関わることのない分野があるなんてことは珍しくありません。
そこで自分の担当している分野に関連する技術や構成要素をしっかりと把握すること、そして分野を絞った自己学習を進めていくことが業務を効率よく理解する近道になります。
※上記はあくまでも、その場の業務を乗り切ることにフォーカスした対策として認識しておいてください。

まずは、自身の担当するシステムの理解を深めるのに、関連する書籍を一冊読んでみることをおすすめします。

事前にできる対策

自身がどの分野で業務を担当するかわからない場合や網羅的にIT基礎知識を習得するのであれば、基本情報技術者試験の勉強をすることをおすすめします。
基本情報技術者試験とは経済産業省が認定している資格で、システムエンジニアやプログラマーの基礎スキルがあることを証明できる国家資格です
基本情報技術者試験は学べる知識の範囲やIT基礎としての領域が的確で、試験対策をすることで駆け出しのエンジニアに必要な知識を身につけられるとても良い試験です。

基本情報技術者試験については試験概要から合格までの最短勉強方法までわかりやすく解説しておりますので、ぜひご覧になってください。

論理性が重視される

きつい理由の解説

システムエンジニアはいかなる場面でも論理的な考え方、コミュニケーションが求められます。
業務の都合上あいまいな表現は避けて「結論は何か?」「根拠は何か?」、相談ごとの報告であれば「相談相手に何を求めるのか?」などの具体的な説明が必要です。
論理だった説明が得意でない方にとってはこれができないことで上司に詰め寄られ苦痛に感じてしまうことがあります。

どう乗り切るか

解決策は「論理的な話し方ができるようになる」ことと、「感情表現を加えて無機質な会話を和らげる」の2つに大別されます。

前者の「論理的な話し方ができるようになる」に対して。
業務をしている中で、『この人の説明はいつもわかりやすい。』という人の話し方をそのまま模倣することが一番の解決策になります。
論理的な説明がうまい人は、話し方に何種類かの型をもっているためその型を利用して自分が説明できるように組み替えて話すというのを意識すると良いと思います。

後者の「感情表現を加えて無機質な会話を和らげる」に対して。
論理的な表現を多用して会話をしているとどうしてもドライというか無機質な会話になり居心地が悪く感じてしまいます。
その苦痛を回避するにはあえて感情を言葉に表すことが得策になります。
自分からそのような発言をすると相手も自身の感情を理解してくれるともに、相手の感情を開示してくれるようになるため息苦しさが低減されるという仕組みです。

事前にできる対策

論理的な話し方が苦手な人は一朝一夕で説明がうまくなることはありません。
まずは、論理的な説明とはどのようなのものか話がうまくなるとは何かを理解することが必要になります。
論理的思考についてとても分かりやすく、実践に移しやすいように情報を提供してくれる良書があるので以下にリンクを記載しておきます。
ぜひご覧になってみてください。

雑務や庶務ばかりでモチベーションの低下

きつい理由の解説

配属直後はメインの仕事を遂行できるスキルが備わっていないため、どうしても庶務や雑務が多くなってしまいます。
そうなるとどうしても、自分だけが役に立っていないような劣等感やメインの仕事ができないストレスや不満がたまっていくことがきつい原因となります。
システムエンジニアに関わらず、どの職業にも言えますがチーム単位で業務を遂行していくという要素が大きい仕事であるため、特にチームの輪からはみ出ているような疎外感を感じてしまうという事もやはり多いみたいです。

どう乗り切るか

原因がメンタル面の内容であるので、自身の気持ちをコントロールするというのが一番の対策になります。
どのようなことを実施すればメンタルを安定させることができるか、以下に具体例を挙げます。

メンタルを安定させる方法
  • 毎日自身の成長した点を整理する
  • 誰でも始めは通る道と割り切る 先輩や上司に思い切って相談してみるのもよい
  • 成長した自分をイメージしてポジティブ思考に持っていく

事前にできる対策

上記の乗り切る方法にも記載していますが、「自分だけではない」という気持ちを持っておくだけでもモチベーションの維持に大きくつながります。
他の人の実体験に基づいた挫折した話や失敗談を聞くと、安心感を得ることができたり、自分はどのように振舞えばよいかが分かっていくようになっていくのです。
未経験の方の体験談についてインタビューした内容や私いけやんの実体験をベースとした記事を以下に紹介しますので、興味のある方は読んでみてください!

プラスαで身につけておくとよいこと

未経験からシステムエンジニアになる際にきついと言われる理由とその対策について解説していきましたが、ここではそれにプラスαの要素として勉強しておくとよい内容について紹介します。
少し細かい内容となりますが、初心者向けにわかりやすく解説していますのでぜひご覧になってください!

随時追加予定です!!

まとめ

本記事の説明を受けたことで、未経験からシステムエンジニアになるとどのような壁がありどのように乗り越えなければならないといけないのかのイメージがついてきたと思います。
いくらきついと言えどその分面白味もあり成長産業であるIT業界におけるシステムエンジニアという職業の人気はどんどん高まっている状況です。

システムエンジニアにより興味を持たれ方は、以下の記事も就活や転職活動の参考として活かしていただけますと幸いです。

いけやん

いけやん

現役システムエンジニアのいけやんです。 駆け出しシステムエンジニアやIT業界に転職を考えている方のために有力な情報発信をしていきます!

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