今やITエンジニアにおいてフリーランスという働き方は特別ではなく「ノーマル」なものとして定着してきました。
さらに組織に属さないという特徴から自由な働き方を強く望む人にとっては業界未経験からの就職、転職先の1つとして数えられるようになってきているのです。
そこで気になるのは「いきなりフリーランスでやっていけるのか」、「フリーランスと正社員の違いって何があるのか」と、言ったところでしょうか。
今回は、現役システムエンジニアの私目線でフリーランスになる際に抑えておかなければならない必須知識から未経験からフリーランスを目指す難易度や会社員との違いについて解説していきます。
私自身、フリーランスの経験がないものの交友があるフリーランスエンジニアの方やエージェントの方から直接聞いた話をもとに説明していきますので、未経験からITエンジニアを目指してみたいと考えている方は必見です!!
目次
フリーランスエンジニアとは
ひと言でいうと
企業やクライアントと直接契約を結び、プロジェクトごとに仕事を受注するエンジニアのことを指します。
正社員とは異なり、フリーランスエンジニアは自らの事業主として活動し、自由な働き方を実現します。
正社員との違い
契約の違い
正社員は企業との間に雇用契約を結ぶのに対し、フリーランスはそれを結ばないという特徴があります。またフリーランスは契約の都度、雇用期間を定められ期間が切れると再契約をしない限り契約解除となりその現場での業務は終了となります。
収入の違い
正社員はポジションに応じて決まった額の基本給や賞与、手当と企業にによっては追加でインセンティブを受け取るという比較的安定した給与体系ですが、フリーランスエンジニアは仕事量や報酬単価によって収入が変動があります。
税金の違い
基本的に正社員は給与から源泉徴収されるため手続きが簡略化されます。
フリーランスエンジニアは自らが事業主となるため、税金の計算や納付が必要です。
働き方の違い
正社員は労働基準法や企業のルールに従い働き方が決まるのに対し、フリーランスエンジニアはプロジェクトごとに休暇の取得や労働時間の上限などが定められます。
結論:未経験からフリーランスはおすすめできるか?
私は未経験からフリーランスエンジニアとして働くことをおすすめしません。
※フリーランス自体を否定はしていませんよ。
以降、根拠となる内容を解説していきますので、ぜひご覧になってみてください。
フリーランスエンジニアのメリットとデメリット
メリット
仕事の自由度が高い
正社員は部署ごとに実施する業務が異なり基本的には会社の方針によって配属され、時には人事異動が行われるため自身がやりたい仕事ができる可能性はあまり高くはありません。
一方、フリーランスの場合は複数の企業がプロジェクトごと仕事内容ごとに募集がかけられ、フリーランスエンジニアはその中から自分が実施したいプロジェクトに応募し、採用されたらその仕事を実施することができます。
また、雇用契約が結ばれていないので長期休暇が取りやすく契約期間外は仕事をしなくてもよいのでワークライフバランスを取りやすくなります。
収入アップを狙いやすい
自分のスキルや経験に応じて、企業と報酬単価を交渉していくため、頑張り次第で正社員より大幅な収入アップを目指すことができます。
税金の負担が軽くなりやすい
自らが事業主となるため、仕事のための経費として計上できる範囲が広がるため、税金の控除や節税対策が可能になります。
結果、同じ額の収入だとしても手取りはフリーランスエンジニアの方が高くなりやすいというメリットがあります。
組織特有のタスクに縛られない
会社に所属すると実業務以外に付属する庶務作業が発生し、時には実業務をひっ迫させることもあります。
その点、契約期間中はフリーランスはあまり余計な仕事がなくプロジェクトのタスクに専念することができるためやりたいことができるという充実感を得られることができます。
自分の強みを生かしやすい
上述している通り、フリーランスは自分自身で参画したいプロジェクトを決めることができるので、自分が持っている強みを生かす仕事につけることがメリットなります。
自分の強みを生かせることはモチベーションや自身のスキルアップに大きく影響するためとても重要な要素になるのです。
デメリット
人間関係の構築の繰り返しが必要
発足するプロジェクトごとに異なるクライアントと関わるため、正社員よりも多くの人と関わって仕事をする必要があります。
現場が変わるごとに0から人間関係を構築するのが苦痛になってきてしまう事も考えられます。
収入が安定しない
プロジェクトの受注状況によって収入が不安定になる可能性があります。
メリットの項目でも説明した通り、交渉がうまくいけば収入のアップが多いのが特徴ですがその反面、収入が減るという事も時にはあるのがフリーランスの特徴の一つとなります。
ポジションで収入アップを狙いづらい
正社員が給与をあげることができる1つの要素として、ポジションや役職へ上がるなどの昇進がありますが、雇用契約を結んでいないフリーランスにはその手段が使えません。
財務処理を自分で行う必要がある
経費を計上しやすくなるメリットがある一方、それに必要な経理や確定申告などの財務管理を自ら行わなければなりません。
そのためフリーランスになるには必要最低限の財務に関する知識が必要になります。
福利厚生が期待できない
雇用契約を結んでいでいないため、企業が取りまとめる社会保険や福利厚生制度が適用されません。
フリーランスに向いている人は?
スキルアップに貪欲な人
フリーランスは自身のスキルに応じて成功報酬が変動しやすい働き方のため、スキルアップに貪欲な人に向いていると言えます。
現役で活躍している何名かのフリーランスエンジニアさんとお話をさせていただく機会がありましたが、全員がスキルアップに貪欲、というか好んで学習をしているという印象が強かったです。
柔軟性のある人
1つの企業に属していると、いくつかプロジェクトを経験していくうちに運営や各工程で実施する細かいタスクルールなどが染みついてくるものです。
しかし、様々な企業のプロジェクトに参画するフリーランスはその場に早く順応する必要があるため、変化に対応できる柔軟性が求められます。
主体性のある人
この点は主観が強めですが、フリーランスの方は契約の範囲の業務を行えばよいかつ自身で稼働時間の制御をしないといけないため、正式なタスクのみしか遂行しないという方が若干多めな気がします。
そのような環境の中で、主体的に行動し融通を効かせた対応ができる人はとても重宝されるのでエージェントや受注元から信頼され仕事選びに関して優位に立つことができます。
変化を好む人
プロジェクトごとに契約する組織、チームメンバ、システムが変化していくためそれを良いストレスと感じられ、楽しめる人がフリーランスに向いています。
逆に環境の変化が苦手に感じてしまう人は、フリーランスには向いていない可能性があります。
自分の意見をはっきり述べられる人
フリーランスは組織に属することなく、事業主として活動してかないといけないためどうしても「自分 対 組織」という立場で会話や交渉が必要な場面があるため、そこで自分の意見をはっきり述べることができる必要があります。
自己管理能力がある人
企業は組織に属する社員を守る義務がありますが、フリーランスの後ろ盾はほぼないと言っても過言ではありません。
契約の範囲で保証されるものもありますが、基本的には業務や心身のコントロールにおいて自分自身がうまくマネジメントする力が必要になります。
まとめ
フリーランスエンジニアは、ワークライフバランスや自己成長など様々な点でおすすめできる働き方でありますが、未経験からではかなりハードルの高い選択です。
結局、百聞は一見に如かずという話ではあるので、気軽にフリーランスエージェントに聞いてみたりフリーランスエンジニアの方につなげてもらい直接話をきいてみるのかよいと思います!
本記事以外に未経験からIT業界への転職を考えている方向けに有益な情報をお届けしていますので、ぜひ以下のリンクから関連記事を覗いてみてください。
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