未経験からシステムエンジニアを目指す方が陥りやすいのが、どんなITスキルを身につければいいのかわからないという問題です。
前職や学生時代の経験でコミュニケーションスキルやマネジメントスキルなど汎用的なスキルは自身はあるが専門性が高いスキルを学ぶとなるととっかかりを見つけにくいものですよね。
私が一貫して未経験の方におすすめしているのは、ITパスポートや基本情報技術者といったITの基礎知識を網羅的に抑えるための勉強をすることです。
(未経験の方が身につけるべきスキルについては以下の記事で紹介しています)
2022.09.23
未経験からシステムエンジニアになるのはきつい理由を現役SEが解説
『IT業界未経験からシステムエンジニアになるのってきついイメージがあるけど本当なの?』 様々な要因からきついと言われている、未経験から...
ですが、中にはもう少しステップアップした専門が高い勉強をしたい方もいらっしゃると思います。
今回はそんな方のために、未経験の方でもはじめやすいかつ習得しておくと役に立つスキルを5ジャンルに分けて紹介していきます。
各ジャンルに対しておすすめの資格なども紹介しますのでぜひご覧になってください。
身につけるべきスキル5選
コンピュータ構成の理解
コンピュータ構成とは?
コンピュータの構成とはシステムを動かすための基盤です。
システムは基本的に以下のステップを踏むことによりサービス提供することが実現されます。
①人や他のシステムから情報を受ける
②情報を保存する
③情報を処理する
④人や他のシステムに情報を送る
そして、上記の情報処理に必要な「入力装置」「出力装置」「記憶装置」「演算装置」「制御装置」という5つの要素がコンピュータ構成の根幹になります。
(コンピュータの5つの要素について簡単にわかりやすく説明されているサイト)
コンピュータ構成を勉強しておくべき理由
システムエンジニアはシステムを介してどのようにお客さんが求めるサービスを提供できるようにするかを考え作ることが仕事であるため、この基本的な考え方を抑えておかないとシステム開発のスタートラインにも立つことができません。
「コンピュータ5つの要素」の概要部分はそこまで難しくありませんが、それぞれの要素において様々な種類があり、それをかみ砕いて理解するのが初心者にとってなかなか知識として身につけにくいのです。(見慣れない用語をたくさん覚えなければいけないですし…)
システム開発においてはコンピュータの構成要素1つ1つの種類までを理解して、実際に構築する際にはシステムの特性や用途別にカスタマイズをしていくので事前に概要部分だけでも頭にインプットさせておくのが良いでしょう。
ネットワーク
ネットワークとは?
ネットワークをひと言でいうとシステム処理の情報伝達における通信経路のことです。
ネットワークはただ単位にケーブル接続をしたらよいだけではなく、ケーブルやネットワークの中継役を担ったりする機器の規格や種類を決めたり、システムと特定の端末のみを接続させるため設定をするという技術をまとめてネットワークと称しています。
ネットワークを理解しておくべき理由
コンピュータの構成同様ネットワークはシステムの情報伝達に必須な技術です。そしてシステムエンジニアが身につけておくべき標準知識の中で一番ボリュームが大きいところがこのネットワークの分野なのです。実際システムエンジニアの中でも意外とこの分野についての勉強をおろそかにしたことで業務でも壁にぶつかっている人は多い印象です。(私自身もその一人でした…)
時間をかけてネットワークの基礎技術には触れおくべきでしょう。
データベース(DB)
データベースとは?
データベースとはシステムの中でやり取りされるデータを管理するための仕組みです。
欠落や過分がないようにデータの追加削除をする以外にも、検索や条件に合致するデータの抽出をすることができる技術のことを言います。
データベースを理解しておくべき理由
システムは情報の送受信がサービスの核となるため、データ管理の知識はシステムエンジニアが必須で身につけておく必要があります。特にアプリケーション開発を行う仕事がメインになっていくと、データベースにシステム処理を紐づけていくため基礎からさらに応用した知識が必要になったり、トラブルが発生しやすい箇所であったりするので業務に入る前に必ず基礎は固めておきたいところです。
プログラミング
プログラミングとは?
プログラミングとはシステムを動作させるための命令文を作成することです。人間の言葉で命令をするのではなく、プログラミング言語と呼ばれる決まった構文を組み合わせて命令を実行するることでシステムが動くようになります。プログラミング言語は複数存在し、コンピュータの環境や用途(動作の種類)により使い分けをしてプログラミングしていきます。
プログラミングを経験しておくべき理由
プログラミングはやればやるだけ知識とスキルが伸びてきやすく、実践経験0の人と少しやったことがある人との差はかなり大きくでます。
システムエンジニアとして仕事が始まってしまうと業務で使うプログラミング言語しか触れることできなかったり、場合によってはプログラミングをしない役割になったりする可能性があります。そのためある程度時間があるうちにプログラミングを経験しておくと今後の自身のキャリアにも良い影響をもたらしてくれるので、何でもいいので1つ以上のプログラミング言語を使用したプログラミングを経験しておきましょう。
プログラミングはオンラインの質の高い教育コンテンツが豊富かつ、コンテンツによってはお値段も良心的なものがありますので気軽に始められると思います。
おすすめの資格
数多くのプログラミング言語がありますがその中でも、PythonやJavaなどの主要な言語を学ぶことで、基本的なプログラミングの概念や文法を理解することができます。
初心者でも取りやすい資格を以下に記載します。
・C言語プログラミング能力認定試験
応募リンク:C言語プログラミング能力認定試験
・Javaプログラミング能力認定試験
応募リンク:Javaプログラミング能力認定試験
・Python3エンジニア認定基礎試験
応募リンク:Python3エンジニア認定基礎試験
システム開発の工程
システム開発の工程とは?
システム開発の工程とは、その名の通りシステムを開発するために実施するプロセスのことを指します。お客さんとどんなシステムを作るかを決め、作って、リリースするのがシステム開発工程なのですが、実際にはもっと細かく、工程1つ1つで何を行い何を作っていくのかが一般的に定義されています。
(システム開発の工程についての概要を解説している記事)
システム開発の工程を学ぶ理由
一般的にな企業であればシステム開発の工程において基本的なところは研修で教えてくれると思いますが、基礎だけ学んでも正直あまり業務に活かすことができません。仕事の進め方がシステム開発の工程と直結するため、システム開発工程における知識が浅いと、その他のプログラミングなどの業務スキルがあったとしても仕事が思うように進まないという問題に発展していきます。
それだけシステム開発工程は奥が深いという事です。システムエンジニアとしてシステム開発を推進していく立場で活躍するためにはコツコツと知識をつけていくことはかなり重要になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回紹介した勉強をコツコツと積み重ねていけば、未経験からでも一目置かれる存在になることは間違いありません。
すべてをやりきる必要はありません。
何か1つでもやり続けることで必ずみなさんの力になり、キャリアにも活きてくるので、ぜひ最初の一歩を踏み出してみてください!
本記事以外にも様々な仕事に使えるスキルについて解説している記事もありますので、興味を持っていただけましたら、ぜひご覧になってください!
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