運用保守エンジニアはきつい?現役SEが語る10の辛さと乗り越え方

コラム

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「運用保守エンジニアはきつい」と言われることは少なくありません。
実際に5年以上この仕事を続けてきた私自身も、深夜対応や障害時の重圧、開発エンジニアとの差に悩まされることが多々ありました。
本記事では、現場で経験した「きつさ」を10個に整理し、さらにそれをどのように乗り越えてきたかを詳しく紹介します。
これから運用保守エンジニアを目指す方や転職を検討している方にとって、リアルな判断材料になれば幸いです。

心身的にきついと感じること

深夜対応・夜勤がある

システムは24時間止められないため、深夜帯や休日に障害が起きれば電話で呼び出されます。
慣れるまでは睡眠不足や生活リズムの乱れが非常にきつく、翌日の業務に支障が出ることもあります。
私が新人の頃は、深夜に何度も電話が鳴り、常に緊張して寝不足気味になっていました。

担当するシステムにもよりますが、酷い時だと1週間毎日深夜に電話が鳴ることがあり慣れるまでは相当きついです。
私の会社では1週間交代制で、それを4、5人で回していきます。
(つまり、1か月に1週間くらいは深夜帯の電話がかかってくる可能性があるということ。)

乗り越え方
私は「電話当番の週は生活を極力シンプルにする」ことを意識しました。
余計な予定を入れず、仮眠をとりやすい環境を整えることで体力を温存します。
また、チームメンバーと信頼関係を築いておくことで、体調がどうしても悪い時には交代してもらえるようにしました。
これが精神的な余裕にもつながりました。

ちょっとひと言

始めのうちは深夜帯の電話はきついですが、ローテーションをこなせば慣れてくる人がほとんどです。
仕事も慣れてくれば、電話のやりとりもスムーズになりそれほど弊害が出なくなってきます。
人によっては耐え切れず、電話ローテーションから外してもらう方もいますが、毎年1人いるかいないかです。

障害対応のプレッシャー

障害が発生すれば、復旧のスピードが命です。
システムの規模が大きいほど責任は重く、復旧が遅れれば顧客の損害は計り知れません。
実際、秒単位で損害額が増える金融システムに関わった際は、冷や汗をかきながら復旧作業をした経験があります。

乗り越え方
プレッシャーに押しつぶされないために「最悪のシナリオを想定して準備しておく」ことを徹底しました。
過去の障害事例をまとめたノートを作り、想定問答集のようにして頭に叩き込む。
さらに、トラブル発生時は一人で抱え込まず、周囲に即座に相談する癖をつけました。
「チームで対応する」という意識を持つことで、孤独感が軽減され、冷静な判断がしやすくなります

ユーザからの重圧

「どうして使えないの?」「早く直せ!」と直接言われることもあります。
中には理不尽な言葉を浴びせられることもあり、精神的に削られる場面です。
私も最初の頃は落ち込みましたが、だんだん「これは個人への攻撃ではなく、状況への不満だ」と割り切れるようになりました。

乗り越え方
私はクレームを受けた際、「まず謝罪し、次に復旧の見通しを簡潔に伝える」ことを徹底しました。
曖昧にするより、今できることを明確に示す方が相手の安心につながります。
また、業務後には必ず仲間と愚痴を共有して気持ちを発散しました。
心にため込まず「外に出す」ことも重要です。

生活リズムやメンタルへの影響

夜間対応や突発対応の連続で、生活リズムが崩れると体調やメンタルに直結します。
私は疲労が溜まりすぎて業務中に集中力を欠いたことがあり、その時「健康管理もスキルの一部」だと痛感しました。

乗り越え方
毎日の運動習慣を取り入れることで心身を安定させました。
軽いジョギングやストレッチでも効果は大きく、気持ちが前向きになります。
睡眠についても「質」を意識し、耳栓やアイマスクを活用しました。
小さな習慣が積み重なって、大きな改善につながります。

スキル面でのきつさ

技術スキルアップの限界

運用保守の仕事は「安定稼働」が最優先であり、新しい技術に触れる機会は少なめです。
そのため「自分はエンジニアとして成長できているのか?」と不安に思う瞬間があります。

乗り越え方
自己学習に投資するのが一番です。
私の場合は、Udemyなどのオンライン講座でクラウドや自動化スクリプトを学びました。
業務では触れない分野を学ぶことで、キャリアの選択肢を広げることができました。
また「広く浅く学べるのは強み」と割り切るのも一つの考え方です。
複数システムに携わる中で得た知識は、転職やジョブチェンジの際に大いに役立ちます。icon

専門スキル不足の不安をなくす一手は“学び直し”。
Pythonは自動化もキャリアアップも一気に切り開く最強の武器。

単調で泥臭い作業が多い

ログチェックや定例作業は派手さもなく、正直退屈です。
「こんな作業に意味があるのか?」と疑問に思うこともありました。

乗り越え方
私は「この作業をどう効率化するか」を常に考えるようにしました。
例えば、手作業で行っていた確認をスクリプト化したり、チェックリストをExcelから自動生成に変えたりしました。
泥臭い作業を「改善のネタ」と捉えることで、逆にやりがいが生まれます。

開発エンジニアとのスキル格差

開発と比べると「尖ったスキルが身につかない」と感じることは多いです。
しかし一方で「幅広い知識を得られる」のが運用保守の強みです。

乗り越え方
私は「自分の市場価値は幅広さにある」と意識を変えました。
サーバー、ネットワーク、データベースなど幅広く触れる中で「システム全体を理解できる人材」になれます。
開発エンジニアにはできない横断的な視点は、将来の強みになります。

待遇やキャリア面でのきつさ

開発エンジニアより給料が低い

同じ現場で働いていても、開発より給料が低い傾向があります。
「自分の方がきつい仕事をしているのに…」と感じることも正直ありました。

乗り越え方
私は「自分の業務を効率化して評価を得る」戦略を取りました。
ルーチン作業を自動化し、残業を削減することでコスト削減に貢献。
それを成果として上司に報告しました。
結果として昇給につながり、給料面の不満が軽減されました。

下請け感が強い

クライアントや上流の指示に従う立場上、裁量が小さく「下請け感」を抱くこともあります。
最初の頃は「自分はただ言われた通りに動くだけなのか」と落ち込んだこともあります。

乗り越え方
私は「このシステムを守っているのは自分たちだ」という誇りを持つようにしました。
また、相手に運用保守の重要性を理解してもらう努力もしました。
説明会や資料を通して「運用がなければシステムは成り立たない」と伝えることで、相手の態度も変わってきました。

成果が評価されにくい

システムが安定稼働しているときほど、努力は見えにくいものです。
「何も起きていないのが当たり前」と思われ、評価につながりにくいのが現実です。

乗り越え方
私は「努力を可視化する」工夫をしました。
例えば、月次報告書に障害対応の件数や改善施策を記録し、チーム全体で成果を共有するようにしました。
目に見える形にすることで「やっていて良かった」と実感できます。

運用保守エンジニアのきつさを乗り越える方法

運用保守エンジニアのきつさを乗り越える方法について、前述している内容を簡単にまとめてみました。

  • 睡眠や健康管理を徹底する(耳栓・アイマスク・生活リズムの調整)
  • 自動化や効率化を積極的に取り入れ、泥臭さを削減する
  • 自己学習や資格で市場価値を高め、キャリアの幅を広げる
  • チーム内で助け合い、精神的な負担を軽減する
  • 「幅広い知識を得られる強み」を意識し、前向きに取り組む

それでも運用保守エンジニアを続ける価値とは

運用保守エンジニアは、まさに「縁の下の力持ち」。
表に出ることは少なくても、システムを支え続ける存在です。
この経験を通じて、問題解決力や幅広い技術知識が身につきます。
辛さの裏には「他では得られない成長と誇り」が確かにあります。

まとめ

本記事を読んでいただいたことで、運用保守エンジニアのきつさについてご理解いただけたかと思います。
今回はネガティブ要素についての話がメインでしたが、新しい技術がどんどん生み出されITが生活に欠かせないものとなる中で運用保守エンジニアの仕事はとても重要視されています。
上記で解説したような「きつさ」がある中で、優秀な運用保守エンジニアがたくさん生まれるといいなと私は願っています。

運用保守エンジニアの仕事に少しでも興味が湧いた方、仕事内容や一日のスケジュールなどもう少し詳細な部分を見てみたくはありませんか?
以下のリンクから解説記事を閲覧できますので、ぜひ!!

いけやん

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現役システムエンジニアのいけやんです。 駆け出しシステムエンジニアやIT業界に転職を考えている方のために有力な情報発信をしていきます!

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いけやん

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現役システムエンジニアのいけやんです。 このブログは駆け出しシステムエンジニアやIT業界に転職を考えている方のために有力な情報発信をしていきます!

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