この「問題解決力」についての記事は前後編構成となっています。前編では解決すべき問題の選び方についてを紹介していますので、ぜひこちらの記事も覗いてみてください!今回は仕事をする上での超重要スキル「問題解決力」を高める方法について解説していこうと思います。『解決すべき問題が定まった、さてどのように解決していけばよいのか…』という疑問(問題)を解決すべく、「イシューから始めよ」を参考書として問題解決の段取りと適切な取り組み方のポイントを簡潔に説明していきます。説明に入る前に、以下のフロー図を見て、問題解決のステップを確認しておきましょう!これが問題解決の基本形になります。
目次
深い仮説を立てる
問題解決方法を導き出すためには、『前提条件を●●だと仮定して、結果は△△と想定される!』のようなストーリーを考える必要があります。この仮説の立て方が、価値のあるものを生み出すか、あるいはゴミを作り出すかの分かれ目になってきます。価値のあるものを生み出す(問題の根本解決)にはより深い仮説を立てることが重要になります。以下に深い仮説を立てるためのポイントを2点あげています。
- 常識を否定する
- 過去事例から仮説を立てる
常識を否定する
問題を解決にしていくにあたり、常識にとらわれていると有効な改善ができない可能性が出てきます。どんなに優れた人でも、一個人の考えではどうしても視野が狭くなってしまうので、常識の範囲から抜け出せないのです。常識にとらわれないようにするには自分が考えた前提条件、答えを疑ってかかる必要があります。自分の考えを見直す方法で一番手っ取り早いかつ効果が高いのは、文字や図表に書き起こし、第三者意見を聞く。これに限ります。頭にあるものをいったん外にアウトプットし誰かに見てもらうということで、自分自身でも俯瞰的にとらえやすくなり、全く別の視点からの仮説を再構築できるというメリットがあります。
過去事例から仮説を立てる
常識を否定すると対照的な考え方になりますが、過去事例の解決方法を取り入れることも問題解決の有効策となります。最大のメリットは仮説とその後の検証方法のベースラインが整っているため、1から検討をする必要がなく問題解決までのスピードが格段に速くなります。過去の事例の中で問題内容が似ているものをいくつかピックアップしてきて、前提条件、問題の内容の差分を確認して同じ方法がとれるのかそれとも一部修正すればよいのか、はたまた今回は使えないのかという判断を下していけばよいのです。
仮説を具体化する
深い仮説を立てることが出来たら、さらにその仮説を具体化していきましょう。主に以下の2つの方法で、仮説を磨いていきます。
- 数字が入った結果イメージを作る
- 問題解決までのストーリーを作る
数字が入った結果イメージを作る
仮説の妥当性や効果を明確にするためには、どのように改善されるかの結果の数値化が必要になります。この結果の数値を比較することが、どの仮説を実行していくかを決断させる一番の要素になります。そのほかにも、前提条件やコストなど数値化できるものはあらかじめすべからく洗い出し、図や表に落とし込んでおきましょう。
問題解決までのストーリーを作る
仮説を立て、問題解決により改善される推定結果が数値化出来たら、今までの工程の道筋をストーリー仕立ての資料を作成しましょう。なぜこの問題を選んだのか、解決するために選定した方法によってどれくらい改善されるのかを相手にわかりやすいように説明するように作成します。この資料は上司への提案用でもありますが、自分自身何か矛盾点がないかの確認用であることも意識しましょう。
仮説を繰り返し検証する
仮説の検証フェーズでは仮説を立てる段階で数値化した結果(改善される結果)が満たされるかの確認、想定しなかったほかの問題や不具合が発生しないこと確認します。ここでうまくいかなかった場合は、何が原因なのかを分析して繰り返し検証を行います。発生した問題やその原因、変更した箇所は第三者が見てわかるように記録し、問題解決までのストーリーも並行で修正をしておきましょう。このようにすることで、対応している問題解決が終了した後に過去事例として有効活用できることは言うまでもないでしょう。
参考書について
タイトル:イシューからはじめよ
著者:安宅 和人
出版社:英治出版
出版日:2010/11/24
価格:1,980円(単行本)/1,782円(kindle)
まとめ
後編の説明は、以上になります。
前後編にかけて、価値のある問題解決をしていくための手順を記事に書いてきましたが、この記事を書いていくうえで私自身、意識して磨いていくべきスキルであると思いました。最適な問題解決の方法には様々なフレームワークがあるのですがその分だけ注意しなければいけないことがあります。もちろん本記事にて説明させていただいた内容を試してもらうだけで、何も意識しなかった時より良いものを生み出せますが、より細かい内容が解説されている参考書「イシューから始めよ」は読んでおくと引き出しが増えること間違いなしです。ぜひ手に取ってみてください!
コメント