ChatGPTは、質問や相談に答えてくれるAIチャットボットで、無料でも使用することができるツールです。
ChatGPTの業務活用が増えている中で、ちょっと「もったいないな」という使い方をしている人をたまに見かけます。
本記事ではちょっとした工夫で、さらにChatGPTの性能を引き出すテクニックを紹介します。
※無料版でも使える機能の紹介となります。
現在、業務でChatGPTを使用している方、これから活用しようとしている方は、ぜひ本記事をご覧いただきChatGPTからより良い回答を得られるテクニックを持ち帰ってください!
目次
プロンプトの工夫
ChatGPTの回答精度を向上させるためには、プロンプトの工夫が重要です。
このセクションでは、効果的なプロンプトの設計方法や、活用のポイントを解説します。
ChatGPT側の役割設定
ChatGPTに「あなたは〇〇です」のような役割を与えると、より的確で専門的な回答を得られることがあります。
- あなたはプロジェクトマネージャーです。スケジュール管理のコツを教えてください。
- あなたはITエンジニアです。初心者向けの運用保守の解説をお願いします。
箇条書き
質問内容や回答に必要な条件を箇条書きで伝えると回答の精度が上がります。
1つの文章の中で複数の質問や条件を盛り込んでも問題はありませんが、箇条書きに分解することでAIが重要なポイントとルールを理解して回答してくれるので求めている回答が返ってきやすいのです。
そして慣れると箇条書きの質問の方が、人間にとっても考える労力は意外と少ないという良さもあります。
例)質問内容の箇条書き
プロンプト設計について教えてください。
あなたは、優秀なAIエンジニアです。
以下について回答してください。
・プロンプト設計の基本的な考え方
・効果的なテンプレートの作り方
・質問フォーマットのコツ
例)回答条件の箇条書き
初心者向けの運用保守について教えてください。
あなたは、現役の運用保守エンジニアです。
初心者向けに運用保守とは何かについて教えてください。
以下条件を考慮した回答をお願いします。
・初心者がつまずきやすいポイントを中心にする
・専門用語を使わず、シンプルな言葉で説明する
・現場でよくある実例を挙げる
プロンプトのテンプレート化
頻度が高い質問内容はテンプレート化しておくと、質問を考える工程の効率があがります。
前回のチャット履歴からプロンプトを探したり、思い出したりするのは意外と手間がかかってしまうのです。
基本的には業務内容ごとに適切なプロンプトを模索して作成することをおすすめしますが、様々なケースを想定したプロンプトテンプレートをまとめたサイトがありますので、それを活用するというのも一つの手段です。
こういった良質なプロンプト例から自身のプロンプト作成技術を磨いていくのも、とても良いと思います。
テンプレート例がまとめられているサイトリンクを貼っておきますので、ぜひ覗いてみてください。
会話のラリーで最適な答えを得る
複雑な質問は一度にまとめて聞くのではなく、段階的に質問を分けてやり取りする方が効果的です。
ChatGPTの回答を踏まえて、「○○の部分はちょっと違う気がするので、別の回答を用意して」などフィードバックしより自分が求めている回答を引き出していくという考え方が大事になります。
その際は、どの点が良かったのか、一方どの部分がいまいちなのかを明確に伝えてあげることが重要なポイントになります。
良い回答には褒めるorグッドボタン
ChatGPTが良い回答を出してくれたときは、「素晴らしい回答です!」や「次もその調子でお願いします」といった褒め言葉を送りましょう。
例えば
ChatGPTが回答を出し、自分が満足いく回答が返ってきました!
はい、終了。
これがもったいないポイントです!!
ここで最後に回答に対し、良かったことをフィードバックしてあげると次回以降の回答精度もグッとあがってくるのです。
また、グッドボタンやバッドボタンが存在するのでボタンを押してあげることでフィードバックをしておくのもよいでしょう。
個人的には文章でどこが良かったのかを明確に伝えてあげることをおススメします。
過去の情報の活用
過去のチャット内容を活用したい場合、「前回の回答を参考にして続きを教えてください」といった形でリクエストするのが効果的です。
ChatGPTは過去のやり取りのから最適な回答を出すための情報を学習し、それに基づいた回答を提示してくれます。
明確に○○の時の回答と指示をしてあげるとChatGPT側の回答構築を効率化できるのです。
チャット履歴の活用
カテゴライズをして検索性をよくする
ChatGPTの画面左側(PCの場合)に過去のチャット履歴が出ると思います。
各履歴の名前をカスタマイズしておくと、過去のチャット履歴を遡るのにとても有効的です。
ChatGPTを使いこなせるようになると、チャット履歴が膨大に増えるので、パット見つけられやすいようにネーミングしてあげると良いと思います。
例えばカテゴリわけにカッコ(【】、「」など)をつけてあげると、視認性が格段に良くなります。
チャット履歴の管理
無料版においては保存しておけるチャット履歴の数が限られています。
そのため、後に参照する可能性のないチャットは迷わず削除してあげることが重要です。
後で必要不要かの判断をするのは骨が折れる作業なので、チャットの利用が終わった後に削除するのか保存するかの判断をしましょう。
また、チャット履歴はURL形式で管理(他人にも共有)ができるためExcel上で管理することもおススメです。
Excel管理のイメージ
作成日 | 最終更新日 | カテゴリ | 内容 | URL |
2024/1/2 | 2024/11/24 | Excel | 東京観光おすすめスポット | https://~~~~~ |
2024/1/5 | 2024/11/24 | Excel | 大阪観光おすすめスポット | https://~~~~~ |
2024/2/15 | 2024/11/24 | プログラミング | Pythonの重要ライブラリ | https://~~~~~ |
2024/6/8 | 2024/11/24 | 資格 | 基本情報技術者試験対策 | https://~~~~~ |
2024/9/19 | 2024/11/24 | 資格 | 応用情報技術者試験対策 | https://~~~~~ |
パーソナライズ設定
カスタム指示の設定
カスタム指示機能とは?
カスタム指示機能とは、ChatGPTに対して回答のスタイルや内容の重点を設定できる仕組みです。
例えば、回答を簡潔にするのか詳細にするのか、専門用語を使うのか初心者向けにするのかなどを指定することで、自分にとって最適な形で回答を生成してもらえます。
回答のスタイルや情報の提供方法を自分のニーズに合わせることで、より的確で使いやすい回答を得ることができ、業務効率も大幅に向上します。
本機能についてはChatGPTの利用が限定的な方へおすすめします。
カスタム指示により設定できる内容は以下の2つです。
それぞれ私がどのような設定をしているかも紹介します。
設定①
回答を向上させるために、自分について ChatGPT に知っておいてほしいことは何ですか?
IT未経験で就職活動中もしくは転職活動中の方に向けて仕事の内容や特徴を伝えるブログ記事を書いています。
またブログ記事では新人ITエンジニアに向けてスキルや技術の解説やマインド面でのサポートを目的としたコンテンツもあります。
設定②
どのように ChatGPT に回答してほしいですか?
メモリのリフレッシュ
無料版ではチャット内容を保持するメモリにも限界があります。
設定画面から、不要な内容があれば削除すすることをおススメします。
ただチャット履歴に比べると、管理が少し手間であり効果も少ないので、高い精度を追求する方向けの設定になります。
まとめ
ChatGPTは質問に対し、最適な回答を出せるように自ら学習を行ってくれますが、それを質問者側である私たちが手助けをすることでより高い精度の回答を実現できます。
今回紹介した内容はすべて無料版ChatGPTでできますので、ぜひ取り入れてみてください!
最後にもう一度、おさらいしておきます。
プロンプトを最適化する
・役割を設定する(あなたはプロのエンジニアです。など)
・箇条書きで質問、条件指定をする
・頻度が高いプロンプトはテンプレート化していつでも引き出せる状態にする
・一回の質問ではなく会話のラリーで最適な回答を引き出す
・良い回答したら褒める!
・過去のチャットの内容を活用する(「前回の回答を参考にして続きを教えてください」)
チャット履歴の活用
・チャット履歴の名前をカテゴライズする
・不要履歴は削除、過去チャットはExcelで管理
パーソナライズ設定
・カスタム指示の設定をする
・メモリのリフレッシュを行う
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