部下を自律的に育てる!『アオアシに学ぶ「答えを教えない」教え方』書籍レビュー

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「部下がなかなか自分で考えて動いてくれない」

これは多くのリーダーやマネージャーがぶつかる壁ではないでしょうか。
私自身も、新人の頃は「正解を早く教えてくれる上司こそありがたい」と思っていましたが、ある時ふと気づいたんです。

自分で頭をひねって答えを出した仕事ほど、身に残っていると。

今回紹介する『アオアシに学ぶ「答えを教えない」教え方』(仲山進也 著)は、まさにその「気づき」を言語化してくれる一冊でした。
サッカー漫画『アオアシ』を題材にしつつ、部下やチームの主体性を育む「お題設計アプローチ」という考え方を解説しています。
単なる理論本ではなく、現場でそのまま活かせるヒントが散りばめられているのが魅力です。
この記事では、本書のエッセンスと私自身の体験を織り交ぜながらレビューしていきます。

答えを教えない育成が注目される理由

従来の教育スタイルは「上司が答えを持っていて、それを部下に渡す」ものでした。
確かに効率的ではありますが、そのやり方ではどうしても“指示待ち人間”が育ってしまいます。
一方で「答えを教えない」アプローチには、こんなメリットがあります。

  • 自分で答えを導く力が身につく
  • 覚えたことが深く定着する
  • 思考の幅や応用力が広がる

私自身、正解をその場で渡すよりも「どう思う?」と一度考えさせてもらったときの方が記憶に強く残っていると実感しています。
すぐに成果は見えなくても、長期的に見ればこちらのほうが圧倒的に成長スピードが速いのです。

本の概要について

キーワード「お題設計アプローチ」とは?

本書の核となるのが「お題設計アプローチ」です。
これは「放任」でも「丸投げ」でもなく、ゴールや制約条件といった“お題”を与えて部下に考えさせるスタイル。
安心して迷える範囲を示しつつ、本人にトライ&エラーを経験させるのです。

本の構成とポイント

  • 第1章:お題設計アプローチ(個の育成編)
  • 第2章:チームの成長ステージ
  • 第3章:お題設計アプローチ(組織の育成編)
  • 第4章:ファシリテーター型リーダーシップ

ここまで読んで「もっと知りたい」と思った方は、この先を読む前にぜひ本を手に取ってみてください。
本を読んだあとに改めてこの記事を読むと、私の解釈との違いや共通点をより楽しめるはずです。
まだ購入を迷っている方は、このまま読み進めて概要を掴んでみてください。

学んだこと:お題設計アプローチの5ステップ

本書では「お題設計アプローチ」を 5つのステップ で紹介しています。
実際に試してみた感触も交えてまとめます。

① つかみ

まず相手の心を引き込む“つかみ”。
「これをやると得られるメリット」を示しつつ、「?」と疑問を与えることがポイントです。
人はわからないことがあると解消したくなる生き物だからです。
私自身は「?」を演出するのが難しく、つい説明しすぎてしまうので、まずはメリットを伝えることから始めています。

② 型の提示

完全に自由にすると部下は迷走しがち。
そこで最低限の「型」を示しておきます。
私は「自分の失敗談」をよく話すのですが、それが型の役割になっていると感じます。
失敗例を共有することで、つまずきやすいポイントを把握できるので、部下にとってのガイドラインになります。

③ お題の提示

お題は「タスク」「制約条件」「型」の3つで構成されます。
大事なのは完成形を教えないこと。
最初は上司のイメージから外れた成果が出てくることもありますが、何度か繰り返すうちに“想定を超える成果”が出てくる瞬間があります。
これを体験すると、このアプローチの面白さを実感します。

④ 回答への指南

提出された成果物にフィードバックを返します。
ここで重要なのは「良かった点」と「改善点」両方に理由を添えること。
曖昧に「悪くはない」などと言ってしまうと、むしろ相手を混乱させます。

⑤ ふりかえりの問い

最後に「なぜそうしたのか?」を部下自身に言語化させます。
ある時、部下の成果物を見て「イマイチだな」と思ったことがありました。
ですが振り返りで本人の意図を聞いてみると、実は私のお題設定に不備があったことが判明。
素直に謝り修正したところ、むしろ信頼関係が深まったことがあります。

答えを教えない育成で気を付けること

もちろん、このアプローチは万能ではなく、以下のような点に気を付ける必要があります。

  • 答えが明確に一つしかないケースでは、最初から教えるかお題に組み込む
  • 関係性が浅いうちは「放置された」と反発される可能性もある
  • 短期的には「できない上司」に見えるリスクもある

ただ、それでも続けていくと「自分で考えて動ける人材」が確実に増えていきます。
私は「15分で終わる仕事を1時間かけてもOK」と割り切ることを意識しています。
その投資が、次回以降の爆速成長につながるからです。

まとめ

『アオアシに学ぶ「答えを教えない」教え方』(仲山進也 著)は、部下やチームを自律的に育てたい人にとって羅針盤になる一冊です。

「お題設計アプローチ」を理解して実践すれば、

  • 部下の主体性が高まり
  • チームが自走し始め
  • リーダー自身も“育てるリーダー”へと進化する

という好循環を作り出せます。

私もまだ実践の途中ですが、部下が自分で答えを見つけた瞬間の表情を見ると「この方法を続けよう」と思えます。
もし「部下を自律的に育てたい」と感じているなら、ぜひ手に取ってみてください。

いけやん

いけやん

現役システムエンジニアのいけやんです。 駆け出しシステムエンジニアやIT業界に転職を考えている方のために有力な情報発信をしていきます!

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